新しい図書館をめぐる旅
新しい図書館をめぐる旅

新刊のお知らせ『都市のような図書館をつくる Library as the City』(予約受付中)

2026年6月、公共R不動産を運営するOpenAが、「図書館総合研究所」「ひらく」とともに共著を出版します。テーマは「都市のような図書館をつくる」。図書館計画・本のある場づくり・公共空間設計、それぞれの専門家が視点を持ち寄り、これからの図書館・本のある空間のあり方を考えた一冊です。

図書館は、やがて都市になる

街における図書館の役割、存在意義が大きく変わろうとしています。
日本が高度経済成長を遂げる1970年代以降、図書館は地域における知識の集積地として整備され、知識や文化に市民が平等にアクセスできる民主主義の象徴でした。

21世紀に入ると、そこは地域コミュニティの拠点としての役割を持ち始めます。本の貸出しだけでなく、交流のための空間が複合され、新たなまちづくりのきっかけとなる図書館も現れました。 また、図書館は行政が運営管理するという日本の常識が壊れ、指定管理者制度によって多様でクリエイティブな企業や組織が運営を司る可能性が開かれていきました。 図書館の枠を超えて、行政が書店をつくる事例や、図書館法に縛られない本を軸とした公共施設、民間企業がプロデュースする読書空間など、図書館や本のある空間の在り方は年々進化し、多様化しています。

図書館はいま最もホットで、ダイナミックに可能性が模索されているビルディングタイプです。そして、今後は、その街ならではの状況や未来像に合わせたものが生まれるべき。その街らしい、創造的な図書館があることが、そのまま地域の未来の創造力へと直結していく。

「都市のような図書館をつくる」。街の縮図のようにその街の多様な要素が詰まった空間。そして、街の未来を描く場所。さまざまな解釈が可能な言葉がタイトルとなっています。

図書館計画、本のある場づくり、公共空間設計のチームアップ

この本は、3社の共同プロジェクトとして制作されました。

株式会社ひらくは、入場料制の滞在型書店「文喫」やブックホテル「箱根本箱」をはじめ、本のある場所や文化施設の企画・実装・運営・経営を行っています。

株式会社図書館総合研究所は、全国の公共図書館や本を軸にした複合施設の構想・計画策定支援、新規事業・サービスの開発、運営支援などを含め、これまで数多くの図書館計画に携わってきました。

そしてOpenAは、建築設計を基軸に、リノベーション、公共空間・地方都市の再生、本やメディアの編集・制作を手がける建築設計事務所です。

このように「図書館計画」「本のある場づくり」「公共空間設計」という、それぞれの専門性を持ち寄り、「本のある空間」と「これからの図書館」について総合的に考えるチームアップが大きな特徴です。

図書館のあり方が多様化するいまだからこそ、本や本のある空間の存在意義から問い直しながら、都市のような図書館、もしくは場のつくりかたについて考えていく。国内外の図書館を旅して、話し合いや取材を重ねて探求していく。そのプロセス自体が本になりました。

左から、図書館総合研究所の廣木さん、ひらくの染谷さん、OpenA/公共R不動産の中島、馬場。都市のような図書館、本のある場のつくり方について対話を重ねた。

概念・事例・実践から解く、
都市のような図書館の使い方・つくり方

この本は、概念編・事例編・実践編の三部構成となっています。

第1章:これからの図書館を考える(概念編)
これまでの図書館・書店の歩みや多様化している現状、AIやデジタル時代における本の価値、これからの図書館の可能性について考えます。

第2章:新しい図書館を旅する(事例編)
公共R不動産の連載「新しい図書館をめぐる旅」をベースに、18の事例を6つのベクトルに分けて紹介。国内外の図書館や本のある空間を旅しながら、先進的な取り組みや試行錯誤について取材を重ねてきました。

第3章:都市のような図書館をつくる(実践編)
図書館の要素をOS・ハード・アプリの3層に分解し、それぞれの視点からつくり方を解説します。

OS編は図書館総合研究所が担当し、図書館の計画・運営の基本プロセスや注意事項を整理しました。
ハード編はOpenAが担当。図書館の空間やデザインについて、10のテーマに分けて分析・提案しています。
アプリ編はひらくが担当。図書館にインストールできる企画やサービスを紹介しています。

2章では、国内外の図書館や本のある空間を実際に旅して取材した18の事例を紹介しています。
3章は、図書館の要素をスマートフォンの構造になぞらえて、OS・ハード・アプリの3つのテーマで構成。

この本は、新しい視点で図書館を見るためのガイドブックであり、自分たちの街の図書館をつくるためのヒント集であり、デジタル・AI時代における人間と本との関係を考える一冊でもあります。

行政関係者はもちろん、図書館づくりに関わる民間企業や日常的に図書館を利用している市民の方々にも楽しんでいただける内容です。

6月15日発売『都市のような図書館をつくる Library as the City』(学芸出版社)

図書館はやがて都市になる。街の縮図のようにその街の多様な要素が詰まった空間。街の未来を描く場所。新しい視点で図書館を見るガイドブックであり、図書館をつくるヒント集であり、AI時代における人間と本との関係を考える一冊です。

Amazonの予約、購入はこちら
https://amzn.to/4tq03Gb

〈目次〉

はじめに:なぜ都市のような図書館をつくろうと思ったのか

1章:これからの図書館を考える
 ・本と書店の歩み
 ・多ベクトル化していく図書館
・図書館と書店の違い
・本の存在意義
・本がつくる五感の空間
・これからの図書館の可能性

2章:新しい図書館を旅する
1.産業を育む
1-1:札幌市図書・情報館
1-2:紫波町図書館
1-3:Thailand Creative & Design Center

2.既存を生かす
2-1:牧之原市立図書交流館 いこっと
2-2:ボローニャ市立サラボルサ図書館

3.デジタルで出会いをつなぐ
3-1:ニューヨーク公共図書館
3-2:小千谷市ひと・まち・文化共創拠点「ホントカ。」

4.市民が参加する
4-1:ぎふメディアコスモス
4-2:瀬戸内市民図書館
4-3:天童市立図書館

5.未来の街を表現する
5-1:都城市立図書館
5-2:ジェイトエル

6.本が居場所をつくる
6-1:箱根本箱
6-2:文喫
6-3:和多屋別荘
6-4:パウエルズ・シティ・オブ・ブックス

3章:都市のような図書館をつくる
1.OS編-図書館を計画する
1 図書館整備の全体像と進め方
2 都市のような図書館の運営モデル

2.ハード編-図書館をデザインする
1:街を図書館化する
2:図書館は外に持ち出せるか?
3:既存を活かす
4:十進分類法で空間を読み解く
5:音と光の分布をデザインする
6:床の素材でモードをつくる
7:本密度について考える
8:本棚は進化する
9:本棚を編集する
10:司書が図書館を拡張する

3.アプリ編-図書館を拡張する
・TOSHOP
・Library Book Circus
・BPM Reading
・シビックプライドプレイス
・VIVITA BOOKS
・ほん と であうこと
・&BOOKS

メディア横断型のチャレンジ

今回はメディア横断型のチャレンジとして、『都市のような図書館をつくる Library as the City』の特設サイトが用意されています。膨大な取材から集まった、テキスト、写真、音源、動画など。本には収まらなかったそれらをウェブサイトに集約して、本のページの各所に埋め込まれた二次元コードから飛ぶ仕掛けとなっています。本とウェブを行き来しながら、都市のような図書館の世界を体感してください。

『都市のような図書館をつくる Library as the City』特設サイト
https://www.open-a.co.jp/library_as_the_city/

※ただいま構築中。6月より順次コンテンツ公開予定です。

本はAmazonで予約販売を開始しています。ぜひ以下よりご予約ください。
https://amzn.to/4tq03Gb

公共R不動産の連載『新しい図書館をめぐる旅』もあわせてご覧ください。
https://www.realpublicestate.jp/series/library/

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公共R不動産の本のご紹介

クリエイティブな公共発注のための『公募要項作成ガイドブック』

公共R不動産のウェブ連載『クリエイティブな公共発注を考えてみた by PPP妄想研究会』から、初のスピンオフ企画として制作された『公募要項作成ガイドブック』。その名の通り、遊休公共施設を活用するために、どんな発注をすればよいのか?公募要項の例文とともに、そのベースとなる考え方と、ポイント解説を盛り込みました。
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