まちなか全域が対象となった飯能市のビジョン策定プロジェクト
公共R不動産ではメディアやR&D(研究開発)のほか、行政や企業と連携してパブリックスペースの活用等を推進する「プロジェクトプロデュース」の活動も行っています。
公共R不動産のプロジェクトプロデュースにおいて、多くは遊休化した公共空間の活用検討から民間活用までのプロセス(与件整理や事業可能性調査、スキーム検討や募集要項作成のサポート、設計、オープン後のフォローなど)に対して伴走していくものが多いのですが、今回の埼玉県飯能市のプロジェクトにおいては、対象となったのは「まちなか」でした。
50年もの間、大きな公共投資が入らず、道路や公園の整備も不十分なまま、ある意味古き良きまちなみがそのまま残っているという状況にあった、飯能市のまちなか。市民・事業者・行政等にとっての、これからのまちづくりのよりどころとするため、まちなかの未来を描いていったのが今回のプロジェクトです。
本プロジェクトを担当していた公共R不動産R&D事業部の矢ヶ部慎一、メディア事業部の飯石藍、そしてオープン・エーの小川理玖の3名が語り手、そして公共R不動産プロデューサーの馬場正尊が聞き手となり、本プロジェクトの立ち上がった背景、公共R不動産としてビジョン策定プロセスにおいて大切にしたポイントについて話しています。
飯能市まちなか未来ビジョン
https://www.city.hanno.lg.jp/soshikikarasagasu/kensetsubu/toshikeikakuka/8941.html
プロジェクトのポイント
- ビジョン策定のポイント
- まちにある変化の予兆をとらえた「未来志向型」での仮説構築
- 時間軸の長い取り組み(道路拡幅などの大きなリノベ)と、時間軸の短いもの(空き店舗活用などの小さなリノベ)との効果的な組み合わせ
- データの活用と可視化による現状・課題の効果的な把握
- プロジェクトの実施体制
- ビジョン推進における庁内部署横断での連携体制構築
- 公民連携での実現に向けた体制(相談窓口の設定)
- すでに動いているまちのプレーヤー、市と連携協定を結んでいる企業等との効果的な連携
- エリアビジョンの届け方
- フォーマルな行政文書っぽくない、手に取りたくなるデザイン
- 想像力を掻き立て、関わりたくなるビジュアル(具体と抽象のチューニング)
- ビジョンの実現に向けたプロセス
- 小さなアクションが具体的に起きるための段階的なプロセス設計