公共R不動産がピックアップする物件
公共R不動産がピックアップする物件

駿河湾を望む北欧コテージのような
少年自然の家

numazu1
林の中の木立のように、ひとつひとつ独立して建つ宿泊棟。配置が素敵。でも見た目はまあ普通な冴えない感じ。

みんなの少年自然の家

両親と離れてのお泊りがちょっとドキドキだった小学生の頃。飯ごう炊爨、キャンプファイヤー、肝試し。誰にでも、そんな懐かしい思い出と共にある施設ではないでしょうか。

でも正直、山の中の古びた合宿場というイメージですよね…

しかし!今回アイディア&対話事業者募集をしている、沼津市少年自然の家はかなり高ポテンシャル!磨いたら輝きそうな、原石的施設とでもいいましょうか。

沼津といっても海ではなく 富士山の南麓

愛鷹山(あしたかやま)の斜面に沿って建つ4棟の宿泊棟は、駿河湾を眺めるように、気持ちよく林の中に並んでいます。アシンメトリーな屋根、斜面を利用した吹き抜けと段違いの個室、海の方からいっぱい光が入る大きな窓。外観はちょっとアレですが、中に入ると、北欧の木造コテージみたいな雰囲気で、昭和48年当時は最先端だったというのもうなずけるデザイン。

アンチ結婚式派の私でも、ここでなら、大切な人たちとこじんまり、泊まりがけでゆったり語り合う、ヨーロピアンタイプの結婚式なんかを妄想しちゃいます。斜面を少し下れば、木漏れ日の広場やキャンプファイヤー場もあるのでアウトドアウェディングとの相性もいいな…とか。

まわりもつなげて考えたい

宿泊棟以外にも、眺めの良い大きなダイニングホールと会議室、体育館、お風呂棟に、BBQ設備(炊飯場)が外廊下でつながったつくり。周囲を囲む散策路を進むと、森の中のアトリエといった感じの工芸館もあります。

さらに、立地がポテンシャルをググッと押し上げてます。東名高速沼津インター至近で、首都圏からのアクセスも良好。静岡県が管理している野球場(静岡県民にとっては甲子園予選会場でお馴染み)、サッカー場(アスルクラロのホーム)、陸上競技場等のスポーツ施設も歩ける距離にあり、これなら合宿施設としても高い稼働率が見込めそう。

超柔軟なアイディア募集

今回募集しているアイディアは、建物をそのまま使っても、新築でもOK。対象範囲が広いので一部だけを使った提案もアリ。業態も宿泊に限らず、価格設定や契約形態についても、柔軟に考えているとのこと。

あなたが密かに持っていた野望をぶつけてみるチャンスかも…!ひとまず、少年自然の家への先入観を捨てて、見に行ってください。澄んだ空気と森と海にインスパイアーされること間違いなしです。

– – – – – – – –
※ 2016/6/3より、いよいよ運営事業者募集がはじまったようです!
沼津市立少年自然の家跡施設等 運営事業者募集について

ステータス:募集終了
所在地:静岡県沼津市
交通:東名高速沼津ICから約7分
価格:未定
面積:(土地面積)少年自然の家約10,100㎡, 駐車場約7,300㎡
期間:募集終了

PROFILE

菊地 マリエ

公共R不動産/アフタヌーン・ソサイエティ。1984年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。日本政策投資銀行勤務、在勤中に東洋大学経済学部公民連携専攻修士課程修了。日本で最も美しい村連合特派員として日本一周後、2014年より公共R不動産の立ち上げに参画。現在はフリーランスで多くの公民連携プロジェクトに携わる。共著書に『CREATIVE LOCAL エリアリノベーション海外編』。

連載

すべての連載へ

公共R不動産の本のご紹介

クリエイティブな公共発注のための『公募要項作成ガイドブック』

公共R不動産のウェブ連載『クリエイティブな公共発注を考えてみた by PPP妄想研究会』から、初のスピンオフ企画として制作された『公募要項作成ガイドブック』。その名の通り、遊休公共施設を活用するために、どんな発注をすればよいのか?公募要項の例文とともに、そのベースとなる考え方と、ポイント解説を盛り込みました。
自治体の皆さんには、このガイドブックを参照しながら公募要項を作成していただければ、日本中のどんなまちの遊休施設でも、おもしろい活用に向けての第一歩が踏み出せるはず!という期待のもと、妄想研究会メンバーもわくわくしながらこのガイドブックを世の中に送り出します。ぜひぜひ、ご活用ください!

もっと詳しく 

すべての本へ