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公共R不動産のプロジェクトスタディ
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プロセスからまちを変えた公園 
スーパーキーレン

オープンカフェ大国といわれるデンマーク・コペンハーゲン。大小さまざまなパブリックスペースがまちなかに点在し、道路や公園など屋外の公共空間を楽しく使いこなす住民の姿が印象的ですが、一部には犯罪の絶えない地区も。そんなまちの風景を変えたのは、ユニークな公園でした。

黒(親同士の交流)のゾーンには、うねった道路に無数の白線が引かれている
黒(親同士の交流)のゾーンには、うねった道路に無数の白線が引かれている

祖国の記憶を呼び覚ます遊具が地域の愛着を生む

コペンハーゲン市北部、ノアブロ地区に2012年に誕生した全長約750mの細長い公園「Superkilen(スーパーキーレン)」。公園は赤(スポーツ)・黒(親同士の交流)・緑(住民の庭)の三つにゾーニングされています。

特徴的なのは置かれている遊具。なんと世界各国の公園にある代表的な遊具が持ち込まれたり、イメージをもとに制作されています。その数なんと57ヵ国108種類。タイのキックボクシングリング、台湾のネオンサイン、モロッコのタイルを使った噴水、アフガニスタンのブランコ、タンザニアのマンホール、アルゼンチンのバーベキューグリル、そして日本のタコの滑り台と、公園にいながら世界を旅している気分になります。

スーパーキーレンが位置するのは、移民が多く暮らすノアブロ地区。公園ができる以前、この地区は家賃の安い集合住宅が立ち並び、多国籍な文化や習慣の違いから住人同士の諍いや犯罪が絶えませんでした。

その対策を講じるべく、コペンハーゲン市は国鉄の車庫跡地を公園にリノベーションする計画を立て、2007年にコンペを実施。コンペを勝ち取った建築事務所BIGは、住民たちに出身国についてヒアリングするところからスタートし、それぞれの住民にゆかりのある世界各国の遊具が公園に設置されることになりました。これらの遊具があることで、各国からやってきた住民がこの公園に愛着を持つようになり、地域の治安の向上にもつながりました。

公共空間はその場所に暮らす人たちの関係性さえもデザインできることを証明しています。

赤(スポーツ)のゾーンに設置された、アフガニスタンのブランコ(©️PARKFUL)
設計には建築家、ランドスケープデザイナー、アーティストらがマスターアーキテクトとして関わった(©️PARKFUL)
日本のタコの滑り台(©️PARKFUL)
緑(住民の庭)のゾーンにある、アルメニアのコーヒーテーブル
公園で開催されるマーケットには人が溢れる

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上記の記事は、公共R不動産が編集・執筆した書籍、
公共R不動産のプロジェクトスタディ 公民連携のしくみとデザイン」でもご紹介しています。
他事例や妄想コラム・インタビューも掲載していますので、ぜひご覧ください。

PROFILE

飯石 藍

ライター
飯石 藍

公共R不動産/株式会社nest/リージョンワークス合同会社。1982年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、アクセンチュア株式会社にて自治体向けのコンサルティング業務に従事。その後2013年に独立し、2014年より公共R不動産の立ち上げに参画。全国各地で公民連携・リノベーションまちづくりのプロジェクトに携わりながら、南池袋公園・グリーン大通りのPPPエージェント会社の立ち上げにも参画。