藤沢市少年の森再整備プロジェクト
公共R不動産の頭の中
公共R不動産の頭の中 藤沢市少年の森再整備プロジェクト

市民と共に未来を構想する「未来ストーリーブック」とは?当事者性を育む公共プロジェクトの進め方

市民、事業者、行政が一緒になって地域の未来を描く。そんな「協働」を本当に実現できるとしたら?神奈川県藤沢市のプロジェクトにて制作した「未来ストーリーブック」は、基本構想や基本方針を分かりやすく伝えるだけではなく、そのプロセス自体が市民と行政の関係性を変えるきっかけとなりました。公共R不動産と株式会社ひらく、藤沢市が共に取り組んだプロセスをたどりながら、「未来ストーリーブック」制作の裏側をお届けします。

未来ストーリーブックとは?

「未来ストーリーブック」は、行政がつくる基本構想や基本方針を分かりやすく伝える絵本です。子どもから大人まで、誰もが手に取りたくなる読みやすさと、未来を想像したくなるわくわく感を詰め込み、ストーリーやイラストを通じて、プロジェクトの目指したい未来像を届けるツールです。

公共R不動産とひらくのコラボレーションによって生まれたブック制作は、お互いに自治体との公共空間活用に関わるプロジェクトに携わる中で抱いていた課題意識から始まりました。

基本構想や基本方針は、地域の未来を形づくる上での大切な指針。策定にあたって多くの時間を費やしている一方で、そのプロセスや内容が市民にとっては少し遠いものに感じられることもあります。完成した資料は、市民が日常的に目にする機会が少ないことに加え、膨大な文字資料に圧倒され、読むこと自体にハードルを感じてしまうことも。

より多くの人にとって親しみやすく、未来を一緒に描く入り口としてのメッセージを軽やかに届けられないか?「未来ストーリーブック」は、そんな思いから生まれたツールです。今回の記事では、その制作に携わったメンバーの対話を通じて、その狙いやプロセスデザインまで詳しくお伝えします!

インタビューの様子(右から・敬称略)
馬場正尊(Open A/公共R不動産)、小川理玖(Open A)、染谷拓郎(ひらく)、梶田裕美子(公共R不動産)
(撮影:村上大輔)

モチベーションの種を蒔く
「未来ストーリーブック」構想のきっかけ

馬場:今日はよろしくお願いします。今回は、行政の事業方針や事業構想を楽しく分かりやすく伝える「未来ストーリーブック」が生まれた背景について、皆さんにお話を伺っていこうと思います。

そもそも、公共R不動産と株式会社ひらくがコラボレーションすることになったことも新鮮ですよね。きっかけは何だったのでしょう?

梶田:公共R不動産として、これまで様々な自治体の基本構想や基本方針の策定に携わってきました。その中でずっと感じていたのが、市民の巻き込み方や情報発信のあり方の難しさ。そんな時、染谷さんから「モチベーション・インフラ」という考え方を伺って。染谷さん、改めてこの考え方についてお話いただけますか?

染谷:ひらくでは、「文喫」や「箱根本箱」など本のある空間をつくり出してきた知見を生かし、全国各地の公共図書館などで構想策定、イベントや選書のプロデュースなども手掛けています。そこでは、電気やガスと同じように、好奇心や学びを後押しするサービスや機能としての「モチベーション・インフラ」という考え方を大切にしています。

本を中心としたメディアとの出会いは、訪れた方に好奇心の種を蒔き、何かを始めたくなる・挑戦したくなるきっかけを届けられるのではないかと考えているんです。そしてそれは、ある一定の教育を受けた人や資本がある場に限るものではなく、サービスや仕組みとしてより当たり前で魅力的なインフラとして社会に必要なんじゃないかと感じています。公共空間こそ、そのような役割を担うべきなのではないかと梶田さんと話していたんです。

未来ストーリーブックのコンセプトや構成等を担当したひらくの染谷さん
(撮影:村上大輔)

梶田:そんな考え方にとても共感して。かつ、これまで様々な事業をプロデュースしてきたひらくの皆さんとなら、新しい基本構想・基本方針を生み出せるのではないかと感じたんです。

馬場:なるほど。もともと両者でそのような思いを持っていた中で、藤沢市のプロジェクトで「モチベーション・インフラ」を具体化した提案をしたということなんですね。

梶田:はい。藤沢市との少年の森再整備プロジェクトは2023年度から始まりました。初年度は基本方針の策定支援業務、2年目である今年度は基本構想の策定支援業務という形で関わっています(インタビュー時の2025年3月4日時点)。関わってまず感じたのが、利用者の方々の施設への強い愛。逆に言うと「どう変わってしまうんだろう?」という不安の声も大きくて。

それなら皆さんをしっかり巻き込むプロセスが必要だし、同時に、藤沢市側の思いや課題意識もしっかり伝わる形にしたい。「これまで通り」の基本方針や基本構想のつくり方ではなく、市民の皆さんをポジティブな形で巻き込むような、新しいやり方に挑戦したいと考えました。

染谷:僕らも行政とのお仕事が増える中で、行政側のビジョンや方針がなかなか市民に伝わっていないことへの課題感がありました。基本方針のような膨大な資料をじっくり読み込む時間を取るのはなかなか難しいですよね。何か別のアプローチで、もっと手に取りやすく、気持ちが動くような方法を模索していたんです。

馬場:行政による基本方針や基本構想の資料は、すごく時間をかけて作り込まれている。読み応えのあるものだけど、本当の意味で市民に届いているのか?というと疑問が残る。

梶田:そうなんです。そして、資料を「つくる」ことが目的じゃなくて、そのプロセスそのものをどう「デザイン」するか。市民、利用者、生産者や事業者等、様々な立場や世代の異なる方々の考えや視点を取り入れ、そのプロセス自体を開いていく。そうすることで「関わりしろ」が生まれていく。そのアウトプットとして形にしたのが、この「未来ストーリーブック」なんです。

染谷:地域や施設への愛着を持つ方々が多いって、そもそもポテンシャルを秘めていますよね。その人たちが「こういう未来がいいな」と思えるビジョンを可視化できたら、自然と何かが始まるきっかけになると思ったんです。

みんなで妄想する「未来日記」
市民参加型ワークショップとストーリーブックづくり

馬場:そんな構想を経て「未来ストーリーブック」が出来上がったわけですね。どんなプロセスでつくっていったんですか?

梶田:市民参加型のワークショップを2日間開催しました。50名ほどの参加者に集まってもらって、2日間とも同じメンバーで「自分たちが目指したい未来」についてじっくり考えてもらいました。
ワークショップデザインは、プロジェクトメンバーでかなり時間をかけて議論しました。大切にしたことは、「能動的な市民」として関わってもらうこと。単なる「要望」ではなく、「どんな時間を誰と過ごしたいか」「自分ならどう関わりたいか」といった視点で、未来を妄想してもらいました。

4月と6月に開催されたワークショップ。各回とも幅広い世代の市民50名が参加した。

染谷:「市民=意見を出す人」ではなく「市民=つくる人」というスタンスがすごく大事だと思っていて。今回の「未来ストーリーブック」はこどもから大人まで手に取りやすいものにしたかったので、みんながわくわくできる「絵本」のようなイメージを持っていました。

そのために、ワークショップでは「未来日記」というワークシートを用意して、少年の森の未来を自由に想像してもらいました。「いつ」「だれと」「どこで」「なにをして」「どう感じた?」を具体的に書き出してもらうことで、ひとりひとりの「目指したい未来」を引き出すことができたと思います。

ワークショップに参加した市民が実際に作成した未来日記(※パブリックイベント用にデータ化したもの)

馬場:市民参加型のワークショップは問いがすごく重要ですが、今回は、参加者ひとりひとりの未来日記を書くことがゴールだったんですね。

平野:そうなんです。最初は「ちゃんと書いてもらえるかな?」と心配もありましたが、始まってみるとそんな気持ちがすぐに吹き飛びました。少年の森は約10ヘクタールとかなり広いので、1回目のワークショップではエリアごとに分けて妄想を膨らませる時間を設けたのですが、皆さんの未来日記の解像度がとても高かったのも印象的です。

梶田:より具体的でその人らしい個性が溢れる未来日記を書いてもらえるように、私たちからもいくつか「未来日記の例」を提示しました。「雨の日の利用シーン」「企業研修・合宿での利用シーン」「2日間にわたる本気のキャンプ体験」など、既存の利用方法に捉われず、「また少年の森に来たい!」「藤沢っていいね!」と感じる要素を取り入れました。

また、少年の森の再整備では北部地域の活性化も目指しているため、少年の森に留まらず、周辺施設等と組み合わせた過ごし方もイメージも広げてもらいました。

ワークショップに参加した小学生が描いたイラストは、少年の森への愛着と未来への希望に溢れていた

馬場:ワークショップに参加した50名はどのように集めたんですか?

梶田:藤沢市や公共R不動産のウェブサイトでの告知を皮切りに、藤沢市の子育てLINEグループへの配信、市と協定を結ぶイトーヨーカ堂やマクドナルドでのポスター掲示など、藤沢市の皆さんがとても協力的に動いてくださいました。

少年の森は市の北部にあるため、南部に住んでいる方にはあまり知られていない場所。普段はそこまでまちづくりに関心がない方なども含め、幅広い層に来てもらえるように工夫しました。その結果、7歳の小さなお子さんから60代以上の方まで、農業をしている方や子育て中の方など、本当に多様な方にご参加いただきました。

未来の少年の森での過ごし方を考え、楽しそうにアイデアを出し合う姿が印象的

キャラクターの対話で進む物語。
絵本だからこそ届けられる、50人分の思い

馬場:参加者の集め方も重要なポイントですね。今回、未来ストーリーブックのイラストを担当した小川さんは、いつからプロジェクトに関わったんですか?

小川:はじめはカメラマンとしてワークショップに参加しました。今思うと、そこで市民の皆さんの声をじかに聞けたことが非常に大きかったです。その後に、皆さんの未来日記がまとまった資料を拝見したのですが、直接ワークショップの空気感を知っているかどうかで、描くイメージが全く変わるなと思いました。

「未来ストーリーブック」のイラストとデザインを担当したOpen Aの小川さん(撮影:村上大輔)

馬場:あの生き生きとした表現は現場のリアルを知っていたからこそなんですね。物語のプロットや構造はどのようにつくったんですか?渡り鳥が俯瞰した目線などが素晴らしいですよね。

染谷:まず、50人分の未来日記の要素をすべてエクセルに落とし込んで、そこからストーリーにしていきました。チームで何度も話し合いながら、全体の構造を組み立てて行った感じです。大変でしたが、基本方針と市民の皆さんのイメージに大きなズレがなかったことは安心しました。

平野:年齢、性別、趣味など、様々な属性の方がストーリーの中で自然に関われるように意識したり、少年の森は春夏秋冬それぞれの魅力があるので、季節ごとの見せ方も大切にしました。

染谷:アイデアがとにかくたくさん出たので、主人公の設定や物語の構造設計はなかなか苦戦しました(笑)。ヒントになったのは教育系のテレビ番組と、古代からある対話篇と呼ばれる哲学書のフォーマットです。街を俯瞰したキャラクターを登場させること、「賢人」と「こども」という組み合わせを使って物語を進めていきました。最終的には、世界を旅する渡り鳥と、藤沢市の鳥であるカワセミという二羽が、空から森を見下ろしながら語り合うという構図にしました。

市民50人の未来日記を元にした「未来の少年の森の物語」のガイド役は、藤沢市の鳥のカワセミと渡り鳥のツバメ

当事者性を高めるプロセスとしての側面も。
未来ストーリーブック完成に見えてきた、物語の力。

馬場:二羽の対話形式、季節の流れ、多様な人々の関わり合い。物語としてとても魅力的な構成ですね。完成した時の反響はいかがでしたか?

梶田:先日開催したパブリックイベントで初披露したのですが、想像以上の反響でした。トークセッションではワークショップに参加された方にも登壇していただいたのですが、ご自身が「これからの少年の森に関わる」スタンスでお話されていたことが嬉しかったですね。

「自分たちの思いがこういう形になるのは初めて」「未来がイメージしやすくなった」などの声もたくさんいただいて。参加者アンケートの結果も非常に好評でした。

プロジェクトマネジャーとして少年の森再整備事業の基本方針・基本構想を担当した公共R不動産の梶田(撮影:村上大輔)

小川:ある登壇者の方が「自分のやりたいことが全部詰まってる!」と言ってくださって。未来ストーリーブックが市民の能動性を引き出すツールであることを実感しました。

馬場:未来ストーリーブックをつくるプロセスそのものが、当事者性を高める仕組みでもあるんですね。

梶田:藤沢市の担当部署の方々にもとても気に入っていただけました。パブリックイベントの時点では完成前の案だったので、スクリーンにはカラーで映しながら配布物はモノクロの予定だったんですが、「モノクロでは未来ストーリーブックの良さが伝わらない!」と、カラー印刷に切り替えてくださって。そのおかげで、参加者の皆さんにしっかり手に取っていただけるものになったと感じています。

馬場:市民、事業者、行政それぞれの思いと主体性が反映されたアウトプットになったんですね。もはや基本方針や基本構想という存在も跳躍していく印象を受けますね。

梶田:ワークショップでは、藤沢市の職員の皆さんにもファシリテーターとして入っていただきました。当初は藤沢市の皆さんもどんな形になるか想像しづらかったようですが、完成後は「本当に感動した」と言っていただけて。

染谷:最初は「基本方針や基本構想を翻訳するツール」にしようと思っていましたが、結果として、

「様々な方の思いや主体性が宿った共創のツール」になったと感じています。「難しいものを分かりやすくした」だけではない、そんなプロセスになったのではないかと。

市民と行政の共創関係をつくる
クリエイティブな公民連携プロセスを目指して

馬場:まさに、市民・行政・事業者、それぞれの思いを引き出すプロセスこそが重要だったのだと思います。

平野:そのプロセスがあったからこそ、「行政と自分たちの思いは、実は同じかもしれない」と想像しやすくなったのではと感じます。基本方針や基本構想の文章でも同じようなことが書かれているけれど、やっぱり絵と物語のほうがずっと伝わりやすい

未来ストーリーブックのストーリーデザインを担当した平野さん(撮影:村上大輔)

梶田:これまでの「行政と市民」という構図をやわらげる役割もあったかもしれません。リスク管理も担う行政と、変化への不安や多様なニーズを抱える市民。立場の違いから、時に対立してしまうこともあると思います。でも、両者を有機的につなぐ媒介があれば、モチベーションを高め合いながら協働できる。設置者・受益者という一方通行の立場を超え、対等に関わり合えるのではないかと希望を感じるプロセスでもありました。

馬場:市民と行政の間に「未来ストーリーブック」が入ることで、対立ではなく、「共感」し合える関係性に変化した。まさに、共創関係をつくり出すプロセスだったのかもしれませんね。

「未来ストーリーブック」を紐解いていくインタビュアーの馬場
(撮影:村上大輔)

梶田:本当にそう思います。今日、皆さんと話して改めて感じたのは、未来ストーリーブックのようなアウトプットを目指すことは、市民と行政が思いを共有し、分かち合い、協働するためのプロセスをつくることでもある、ということです。

その前提があれば、事業の進め方そのものが変わってくるはず。市民へのポジティブな影響はもちろん、行政の皆さんもいち当事者として関わることで、より創造的な事業推進が可能になるのではないかと感じています。

染谷:今後、様々な地域で未来ストーリーブックをつくっていきたいですね。どこの地域でも同じ判型にして、レーベルのように展開するのも面白いかもしれません。全国各地の未来ストーリーブックを集めて読める場所もつくりたくなってきました。

馬場:レーベル化、面白いですね。流通を意識することでアウトプットの質も高まるし、誰もが手に取れるようになれば、市民と行政の信頼関係も築きやすくなると思います。

皆さんのお話を伺って、未来ストーリーブックは、基本方針や基本構想をより「社会化」していく手段でもあるということがよく分かりました。これからの展開も楽しみです。


―私たちと一緒に「未来ストーリーブック」をつくりませんか?―

未来ストーリーブックは、基本方針や基本構想をより分かりやすく、誰もが手に取りやすい形で伝えるために生まれた、新しいツールです。

その完成されたアウトプット以上に、私たちが大切にしたいのは、それが生まれるまでのプロセスです。市民と行政がフラットに関わり、思いを交わし合い、目指す未来を一緒に描く。そのプロセスにこそ「公民連携」や「市民協働」の本質が詰まっていると感じています。

「未来ストーリーブック」をつくるプロセスそのものが、関わる人の視点や思いをつなぎ直し、プロジェクトの根幹を強くします。

 ・プロジェクトの羅針盤として
 ・目指すゴールイメージの共有ツールとして
 ・利用者や受益者を参加者に変えていく手法として
 ・市民や事業者等との関わりしろをつくるきっかけとして
 ・関係者の主体性を高めるツールとして

私たちと一緒に「未来ストーリーブック」をつくりませんか?
公共のプロジェクトに限らず、エリア開発等の場面でも活用できる可能性があります。ご関心のある方は、ぜひお問い合せください。

【問合せ先】
Mail:contact_p@realpublicestate.jp
担当:梶田・菊地・鎌田

【未来ストーリーブックプロジェクトメンバー】
梶田裕美子(公共R不動産 マネージャー)
茨城県水戸市生まれ。学生時代は建築を専攻していたが、建築を取り巻く環境でもある「暮らし」がいちばんの関心事。デザイン・プロデュース会社にて商業施設の企画・設計、デベロッパーにて事業開発・商品企画・広報等、商店街活性化を命題とした半官半民企業の立上げメンバーとして支援メニューの開発等に携わる。2017年より公共R不動産に参画し、個別プロジェクトの企画や実行を担当。これまで請負主と事業主、官と民の双方を経験したことから、事業推進に大切なことは、チームと役割、個性や特性の理解や敬意、配慮だと実感しGive&Giveを心掛けている。藤沢市のプロジェクトでは、プロジェクトマネージャーとして本質的な公民連携事業を目指し業務遂行中。

染谷拓郎(株式会社ひらく 代表取締役)
茨城県守谷市生まれ。本と音楽と映画に囲まれた学生時代を経て、2009年に日本出版販売株式会社に入社。2015年より新規事業部に所属し、2018年にブックホテル「箱根本箱」、入場料のある本屋「文喫」など本を軸とした事業開発に従事。2022年に日販の子会社として株式会社ひらくを設立し、代表に就任。「場と機会をつくり、うれしい時間を提供する」を事業ビジョンに備え、自主事業である文喫と委託事業である民間・公共のプロデュース事業の2軸で事業展開を進めている。藤沢市のプロジェクトでは、未来ストーリーブックのコンセプトやストーリーの核となる構造の整理等を行う。

平野愛(株式会社ひらく ディレクター)
富山県生まれ。学生時代は社会学・文化人類学を専攻。現地を歩き、人の声を聞くことから企画を生み出すアプローチに惹かれ、まちづくり会社にて文化複合施設の管理運営、イベント企画、広報、空きビル活用などに携わる。学生が暮らしながら地域と関わるシェアハウス・食堂の立ち上げなど、生活と都市が接続する場づくりに関心を持ち続けてきた。
2023年より株式会社ひらくに参画し、公共プレイス事業を担当。藤沢市のプロジェクトでは、市民の声を引き出し、物語に落とし込むストーリーデザインを担う。人や場所の“すでにある魅力”に光をあて、対話と共感を通じて持続可能な公共空間のあり方を育てていくことを目指している。

小川理玖(株式会社Open A)
ゼネコン設計部を経て、公共空間の再編やまちづくりに関心をもち、2022年にOpen Aへ入社。公民問わず幅広く構想・企画・設計に関わる。公共R不動産ではまちづくりビジョンの策定に関わるDTP・イラスト制作などを担当。SNSや建築雑誌を中心にイラストレーターとしても活動中。藤沢市のプロジェクトでは、未来ストーリーブックのイラスト、デザインを担当。


インタビュアー:馬場正尊(公共R不動産 プロデューサー/(株)Open A 代表取締役)

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公共R不動産のサイト上で公開している「藤沢市少年の森」に関連する記事は、以下より閲覧できます。

・藤沢市少年の森再整備プロジェクトページ
https://www.realpublicestate.jp/project/fujisawa/

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藤沢市のホームページ上で公開している情報について

・基本方針関連
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/seisho/shounen_mori_saiseibi/kihonhoushinan.html
・基本構想関連
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/seisho/shounen_mori_kihonkousou.html

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