公共R不動産のプロジェクトスタディ
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元理科室で仕込む美酒
学校蔵

学校蔵から巣立つお酒を廊下に。今にも児童が駆け出してきそう。

廃校を酒蔵に

佐渡の廃校が、酒蔵に生まれ変わりました。
市町村合併と少子化に伴い、2010年に廃校となった旧西三川小学校は、「日本で一番夕陽がきれいな小学校」と謳われた学校。
歴史あるみんなの思い出の校舎を、酒造りの学びの場に。
立ち上がったのは、地元佐渡で122年の歴史を持つ、老舗の蔵元、尾畑酒造でした。

2014年始動

酒米の仕込みを行うのは、もともと理科室だった場所。
昨年11月には仕込み一期生となるお酒が、ここから全国へ巣立ちました。
上質な酒米をはじめとして、お酒の材料は全て佐渡産。さらに佐渡の杉材を浸漬することで、木造校舎の木のぬくもりを感じさせる風味に仕上がっているとのこと。これはぜひ飲んでみたい!

プールでソーラー発電

さらにお酒を醸す工程では、環境にも配慮。
プールにはソーラーパネルを設置し、酒造りに必要な電力の2割を太陽光でまかなう予定です。
朱鷺舞う佐渡の豊かな自然を活かし、残していくための試みです。
今後はこの学校蔵を酒造りの学びの場や、地域の交流拠点としても開いていくとのこと。
まだまだ目が離せません。

PROFILE

飯石 藍

公共R不動産/株式会社nest/リージョンワークス合同会社。1982年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、アクセンチュア株式会社にて自治体向けのコンサルティング業務に従事。その後2013年に独立し、2014年より公共R不動産の立ち上げに参画。全国各地で公民連携・リノベーションまちづくりのプロジェクトに携わりながら、南池袋公園・グリーン大通りのPPPエージェント会社の立ち上げにも参画。

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