コラム

【連載】「Yahoo!官公庁オークション」連携プロジェクト始動 #1 解剖!Yahoo!官公庁オークションってなに?

text = 塩津 友理(公共R不動産)

ネットオークションの仕組みを使い、いち早く公有財産の売却のプラットフォームを構築してきたYahoo!官公庁オークション(以下「官公庁オークション」)。
公共空間の可能性を広げ、民間事業者とのマッチングを進める公共R不動産。それぞれ別のアプローチから公共空間の利活用について取り組んでいるこの2つのサービスの連携プロジェクトが始動!

お互いが持つサービスの強みやネットワーク、課題を共有しながら、公共空間活用をもっと気軽に多くの人が関わっていけるようなサービスを提供するべく様々な企画を立ち上げていきます。官公庁オークションと公共R不動産の連携について、連載コラムをお届けまします。
第一弾は、連携の背景や、そもそもYahoo!がなぜ自治体向けのサービスを始めたのか、どのようなサービスなのか「解剖!Yahoo!官公庁オークションってなに?」をお届けします。

Yahoo!官公庁オークション(左2人)と公共R不動産(右2名)が連携に向けてタッグを組みました。

 

行政の現場から生まれた官公庁オークション!

ヤフオク!は、1999年9月に“誰もが手軽に出品、入札ができるインターネットオークション”としてサービスを開始。現在取扱高は約8,800億円(2017年度)にのぼり、日本のインターネットオークション市場において取扱高No.1のサービスとなっています。

一方、行政機関が出品する官公庁オークションは、東京都の職員の発案により、2004年から始まりました。2004年7月初めての公売オークションが開催され、東京都主税局が滞納者からの差し押さえた財産を売却。2005年、再び行政の現場で働く職員より「不用物品のオークション」を行いたい、との要望から、不動産も含めた行政の資産を売却するシステムを構築し、2007年1月「公有財産売却」のシステム運用が開始されました。

そんな日本唯一のサービスを牽引するのが、ヤフーの渡邊さんと斉藤さんです。民間企業のヤフーが自治体への営業を通じて日本最大の官公庁向けプラットフォーム作ったという背景こそが超・公民連携!

 

渡邉慶明(わたなべ・よしあき)さん
ヤフー株式会社 コマースカンパニー ヤフオク!統括本部 ヤフオク!サービス推進本部 営業企画部 官公庁営業 リーダー

斉藤 昇(さいとう・のぼる)さん
ヤフー株式会社 コマースカンパニー ヤフオク!統括本部 ヤフオク!サービス推進本部 営業企画部 官公庁営業 主幹

 

スキーム解説!

官公庁オークションの仕組みはいたってシンプル。行政が行う公有財産の売却をヤフー提供のプラットフォームを利用し取引を行うというもの。金銭や物品の取引は、直接売り手と買い手がやりとりをする仕組みになっているため、情報発信や取引の機会を提供するのがプラットフォームの役割。現在、約1,000以上の自治体が官公庁オークションのプラットフォームを利用しています。

官公庁オークションの仕組み(公共R不動産作成)

 

解説!どんなものが取引されているの?

Yahoo!官公庁オークションでは、大きく2つの取引が実施されています。

インターネット公売

各行政機関が税金などの滞納者から差し押さえた財産を、国税徴収法などにのっとって売却する手続きの一部。インターネット公売で落札された物件の買受代金は、滞納者の未納税金に充当され、残りは滞納者に戻されます。
【取り扱われる物品の例】車、不動産、貴金属、電化製品など。

公有財産売却

各行政機関が所有している財産を、地方自治法などにのっとって売却する手続きの一部。公有財産売却で落札された物件の売払代金は、実施行政機関の歳入になります。
【取り扱われる物品の例】未利用地、用途廃止された不動産、公用車など。

それぞれの特徴から、インターネット公売では貴重コレクションや車が出品されており、公有財産売却では自治体が所有する特殊な物品などが出品されています。

 

まだまだ広がるYahoo!官公庁オークションの可能性!

シンプルなプラットフォームだからこそ、自治体に眠る様々な物品の取引が数多く行われてきました。廃校をオークションに掲載し、巨大な美術コレクションを所有する企業が落札し美術館にした事例も。

落札事例:<北海道新冠町>[活用前]小学校→[活用後]美術館

   落札金額   3000万円

[特徴]
・小学校の統廃合に伴い出品
・条件「地域活性化」「建物を現状のまま活用」
・現在は美術館として活用「太陽の森 ディマシオ美術館

 

消防車やゴミ収集車といった、普段なかなか売却することができないようなものも取引が可能であり、何より高い金額で落札してもらえるので、自治体にとっては財産処分という観点でもとても利便性の高いサービスになっています!

これまでの官公庁オークション取引総額は、同サービス開始の2004年から累計で約460億にのぼります。

現在、1,000団体以上が契約を行っており、不動産取引の大部分は土地が占めているが、プラットフォームがシンプルな構造なので既存の建物の使用権の販売やネーミングライツなど、展開可能性が広がっています。

今回の連携企画では、誰もが参加できるプラットフォームの活用で、たくさんのマッチングの機会を提供する官公庁オークションの強みと、民間の楽しいアイデアで公共空間をもっと楽しく活用するサポートを行う公共R不動産が協業することで、公共空間活用に変革をもたらす新たなサービスを作り出したいと考えています。「ハコモノ」「塩漬け」と言ったネガティブなイメージの公共空間から、誰もが身近に関わることができる、本当の意味でのパブリックスペースを生み出していきます!

 

第2弾のコラムでは、Yahoo!官公庁オークションを活用し、公用車や土地を売却に成功した先進事例をもつ大和郡山市の職員のインタビューをお届けします。