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プレゼンター同士のタイアップも⁉︎ 「公共空間 逆プロポーザルin福岡」の舞台裏レポート

公共R不動産では、2020年2月21日に初めて東京を飛び出し、『公共空間 逆プロポーザルin福岡』を開催する予定でした!新型コロナウイルスの影響で、イベント自体は泣く泣く中止をする形となりましたが、せっかくエントリーしてくれた福岡県内の自治体とのマッチングにつなげる機会を作りたい!と考え、4人の民間プレーヤーのプレゼンと、エントリーいただいた物件から使い方を妄想する「公共空間 妄想会議」の様子を収録し、自治体へ展開しました。ここでは、撮影の舞台裏と当日の様子をレポートとしてお届けします!

お荷物施設と言われる公共施設を「お宝」物件に変えよう。そのために柔軟な発想を持つ民間プレーヤーと自治体とのマッチングの場を提供してみよう!そんな妄想から始まった企画『公共空間 逆プロポーザル』。民間から自治体に向けて「公共空間でこんなことしたい」というプレゼンを行い、このアイデアを我が街で実現したい!と思った自治体が手を上げる、という逆転の発想のイベントです。

「福岡」を挑発して、ローカル発展の起爆剤にしたい!

東京の2回のイベントの盛り上がりに満を持し、初めての地方開催となる予定だった『公共空間 逆プロポーザルin福岡』。
このために物件やプレゼンの準備をしてくださっていた自治体・プレゼンターの方々、そしてイベントを楽しみにしてくださっていた参加者の皆さんにこの熱量を伝えずにいられない!そこで急遽、自治体向けに動画収録をすることに決定しました。(残念ながら動画自体は一般公開できないのですが、こちらのレポートでお楽しみください!)

公共空間逆プロポーザルはもともと、 2018年6月に発刊した書籍『公共R不動産のプロジェクトスタディ』に「妄想企画」としてコラムを掲載したところから始まったものです。一世を風靡(ふうび)した人気番組「スター誕生!」のように、公共空間を活用したい民間プレーヤーと、そのアイデアを実現したい自治体とをマッチングすることを目的としています。

公共R不動産の著書『公共R不動産のプロジェクトスタディ』で書いた「逆提案プレゼンFES」。

毎回、公共R不動産ではこのイベントを開催する会場の選定にもこだわっていますが、今回の会場は印刷工場をワークスペースにリノベーションした施設。オフィスとしての利用を想定しており、絶賛入居者募集中の物件です。

これまで2回の逆プロポーザルを経て、既にいくつかの民間プレーヤーにおいては具体的な成果が実りつつあります。

「無印良品」ブランドを展開する良品計画と常総市は、第1回のイベントで提案した公営団地の活性化に関する基本協定を締結しました。また同じく第1回で提案された、全国の空き家を活用した定額住み放題サービスの企画は「ADDress」として、プレゼン後2~3カ月で法人化し、現在は全国の自治体でサービス展開しています。そのほか、複数のプロジェクトが自治体と民間プレーヤーとがタイアップする形で進行中です。

人, 室内, 建物, 天井 が含まれている画像

自動的に生成された説明
まずは今回のイベント要旨について公共R不動産の飯石藍が説明。

続いて、公共R不動産ディレクターの馬場正尊から「既成概念をぶっとばせ!公民連携の構想力と行動力」と題して、公共不動産活用・公民連携における心得をプレゼンしました。
公共不動産活用は、1事業者1物件というようなマッチングに止まらず「一緒に事業を育ててまちに還元する」というスタンスでの協働がポイントだと語ります。小・中学校時代を過ごした場所として馬場にとっても思い入れのある福岡、「小さい頃の記憶を作っておくことによって人材という街の資産を作っていく」いう長期的なまちづくりのビジョンについても語りました。

馬場は「小さい頃の記憶を作ることが人材という街の資産を作る」と熱弁。

社会の空気を覆す熱量を持った民間プレーヤーが熱弁!

今回、福岡の会場まで足を運び、熱量の高いプレゼンテーションを繰り広げてくれた民間プレーヤーは次の4名です。
・橋本華恋さん(キャンプ女子株式会社 代表)
・松原輝明さん(株式会社サンワイーテック
・松岡まさたかさん(千年夜市実行委員会 代表)
・先崎哲進さん(株式会社テツシンデザイン 代表)

キャンプ女子の橋本さんは、キャンプをもっと身近にしたいという思いで、「魔法のように」「短い間」でキャンプ場をはじめとした遊休地の再生をしてきています。船の中や図書館でキャンプをテーマにしたイベントやワークショップを開催した事例からは、インスタ映えのするフォトジェニックな風景を見ることができます。これには馬場は「手軽さとスピードが何よりの魅力」と絶賛しました。

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キャンプ女子の橋本華恋さん。

つづくサンワイーテックの松原さんの提案はソーラーパネルなどの設置工事などを手がける企業として、「スマート・コミュニティ・ラボ」という避難所やシェルターなどの災害対策拠点としての機能と、技術開発や実証実験を行うオープンラボとしての2つの機能を併せ持つ地域のコミュニティ拠点の開設に関するものです。「防災拠点を作りながら、地域のコミュニティを創発するという【美味しい】提案」だと馬場も後押しします。

人, 室内, 壁, 衣類 が含まれている画像

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サンワイーテックの松原輝明さん。

3番目、千年夜市の松岡さんは「旅とローカルの交差点」をコンセプトに地域の価値を高める価値づくりとしてナイトタイムエコノミーを推進する「お祭り村」の開発です。「夜景を作る」という松岡さんの力強い言葉に馬場は「風景が目に浮かぶし、『お祭り村』っていう、どストレートなネーミングがたまらない」と感嘆します。

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千年夜市実行委員会の松岡まさたかさん。

最後はテツシンデザインの先崎さんが、九州大学箱崎キャンパスの移転に伴う資産と公共の遊休施設とを活用した「地域と大人の学習の場づくり」について提案しました。歴史をもつ物品を「在野保存」という形で大人はもちろん、「子どもやティーンエイジャーの居場所づくり」につながる提案には、参加したプレゼンテーターもスタッフも強く頷く姿が見られました。

室内, 人, 男性, 立っている が含まれている画像

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テツシンデザインの先崎哲進さん。

自治体からの物件について「ここでやりたい」を語り合う!

つづいて後半は「公共空間 妄想会議」へと移ります。

今回は福岡県内の60市町村のうち51自治体が参加予定で、物件は15自治体、27物件が福岡県全域をカバーする形で提供されました。イベントでは、実際に物件を提供した自治体がプラカードをあげてPRをする時間を予定していたのですが、イベントが中止になったため急遽企画内容を変更。「公共空間妄想会議」と題し、提供物件を見ながらプレゼンターが「ここを使いたい!」と思った物件に「いいね」うちわをあげて、活用の形を妄想する企画になりました。

提供物件を公共R不動産が紹介しながら、プレゼンターがコメント。

「もうちょっと公園っぽさがほしい」「普通に分譲地として売れそう」などバッサリと切り込む厳しい意見もありつつ、「島(街全体)ごとお願いしたい」「イベントだけで終わるのではなく、街の活性化のために次に繋げる足がかりにいい場所」など、明らかにプレゼンターのテンションが上がる瞬間も多く見られました。

室内, 床, 人 が含まれている画像

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やはり「いいね!」うちわが上がると少人数でも大いに盛り上がる。実際の活用イメージに話が及ぶと全員真剣な表情。

特徴的だったのは、物件を見ながら事業のイメージをする中、プレゼンター同士で「一緒にやりましょう」「一緒ならできるかも」というコメントが飛び交ったこと。この逆プロポーザルが自治体と民間プレーヤーとの橋渡しだけでなく、民間プレーヤー同士、また「たくさんの人を巻き込んでいく」プロジェクトの後押しにつながる可能性を垣間見ることができました!

参加者同士もコラボしながら、これからに繋げていく

今回、参加したプレゼンターからも「どこかと一緒にできませんか?という気持ちで参加したので、いろいろな方と知り合えて良かった」「いろんな会社さんとコラボできそうな企画だなと思って聞いた」というコメントが。

これまで「動きが遅い」「組織が硬直的で部署横断的な展開が難しい」と感じていた行政とのコラボレーションについても「こういう機会とスピード感を持てることで、いくつも事業化できる」とこのイベントを通じて前向きな姿勢に転換できそうな兆しが見えました。

馬場も「プレゼンターが全員福岡の人だから、コラボしようと思ったらすぐできそう、このネットワークが魅力」「福岡の商圏内なら物理的にも近いし、それがエリアを限定して開催することの価値」とコメントしたうえで、「初めてのトラブルもありましたが笑、めちゃくちゃ楽しかったです!」と率直な感想を漏らしていました。

イベント終了後、今回の主催となる予定だった福岡県の担当者も「イベント中止は残念でしたが、もともと民間プレーヤーさん同士で繋がって欲しいという気持ちも強くあったので、そのような機会となったことに価値を感じている」と話していました。

最後は「せっかくだから自治体のプラカード持って」とプレゼンターたちが参加できなかった各自治体のプラカードを持って写真撮影。わきあいあいと進んだ撮影の現場は、終わった後も公共R不動産のスタッフとプレゼンターが入り乱れて盛り上がり、「あれはどうやったの?」「暫定利用という形式もあるので」などお互いにアドバイスや情報交換をしあう場面が多く見られました!

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わきあいあいと参加予定だった自治体のプラカードを持って行われた記念撮影。

今回も行政の中だけでは絶対に出てこないと思われる、民間プレーヤーならではの提案やアイデアが満載の珠玉のプレゼンでした。これを「よき外圧、刺激」として受け取り、そこから政策を組み立て、部署横断的に動く姿勢を行政にも期待しています。

今回撮影した動画は、今回エントリー予定だった福岡県内の市町村に展開して見ていただき、その上で改めてプレゼンターにPRをするという形でマッチングにつなげていくことを考えています。市町村からどんなPRが飛び出すか・・!マッチングにつなげるべく、私たちもサポートしていきたいと考えています。

またこの『公共空間 逆プロポーザル』がきっかけの場所、スタートの場所となるよう祈りながら、これからも公共不動産の活用が進むようさまざまな企画を動かしていきます。行政も民間プレーヤーも同じ方向を向いて走る気持ちで、既存の重たいシステム打破して進めていきましょう!

PROFILE

唐松奈津子

ライター
唐松奈津子

(株)リスパルタデザイン代表取締役。東洋大学PPP研究センターリサーチパートナー。2002年(株)リクルート住宅情報事業部(現SUUMO)入社以来、住宅・不動産メディアの立ち上げ、編集、ライティング等を行う。「SUUMOジャーナル」「ノムコム with Kids」等にて連載。2018年東洋大学大学院公民連携専攻入学。公共不動産、空き家・空き地、住宅セーフティネットに関する研究を行う。佐賀県出身。