7校の大型連続再生を目指したグランドプラン
紫波町では、2019年3月に『学校再編基本計画』が策定され、今後2年間に全11校の小学校のうち、7校の閉校が決定しました。小学校としての役目を終える水分小学校・片寄小学校・彦部小学校・星山小学校・佐比内小学校・赤沢小学校・長岡小学校の7校は、それぞれオガールのある紫波中央駅前から離れた、いわゆる周辺エリアに点在しています。が、7校全ての敷地を合わせると、オガールに匹敵する大きさ!さすが、紫波町。
ここで黙って廃校となるのを待ってはいるわけにはいきません。これを機に、7校のリノベーションを通じて、それぞれの地域の新たな拠点をつくりだすような、力づよいコンセプトを持ったグランドプランづくりを目指します。第一ステップとしてサウンディングを行い、どんな活用の可能性があるかを探ることとなりました。
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一味ちがう紫波町流のサウンディング!?
今回のサウンディングに参加する最大のメリットはなんといっても、サウンディングの段階であるのに、よいアイディアであれば「随意契約」の可能性が用意されているところ!つまり、よいアイディアをこの時点で出してくれたら、優先的に事業パートナーとして契約できるかもしれないわけです。さすが公民連携思考に慣れている紫波町ですね。民間企業のスピード感や「アイディア」を知的財産として尊重したスキームといえます。
実施要項での書かれ方は、「今後想定される学校跡地の活用実施に向けた協議・検討を、その事業者優先で進める『場合がある』、随意契約を『予定している』」といった慎重な表現になっていますが、要するに、最初から真剣に提案してきてくれる民間に対しては、町としても本気で対応させていただきます、というメッセージとお見受けしました。
現時点で求められているもの
紫波町は『民間の原理』をきちんと読むのが上手な自治体です。オガールプロジェクトでは、まだプロジェクトの敷地が荒野の頃から、この町の可能性にかけてコミットしてくれた事業者には安価な賃料で、価値が上がった後からのっかってきた事業者には必然的に高い賃料で床を貸すといった、民間の感覚では当然のメカニズムをきちんと理解していました。
今回の学校跡地活用プロジェクトでも同じことが言えそうです。
今から全体の方針を決める、この超初期段階から、今後の紫波町の可能性を信じてパートナーとしてコミットできる事業者さんにとっては、大きなチャンスといえます。また、一蓮托生、行政と足並みをそろえ、ビジョンに向かって自社だけでは実現できないような地域の開発を実現してみたいと夢見ている事業者さんにも。紫波町という公民連携ノウハウが蓄積された自治体とパートナーシップを組める機会は、またとないチャンスとなるでしょう。
まだ事業プランを綿密に計画する必要はなさそうです。現時点では、大きなビジョンやコンセプト、そして想いや動機の部分を伝えることが重要になってきます。また、サウンディンングはあくまで「対話」による自治体のコンセプトづくりであり、選定のための「審査」ではありません。スケジュール感や活用スキームなどについても、ある意味民間のわがままをぶつけてみるのもよいでしょう。
締め切りは11/5まで。まずはお気軽にご連絡してみてはいかがでしょうか。