プロジェクト
× 新庄市
公共R不動産 ✕ 新庄市
「旧蚕糸試験場」利活用プロジェクト

【6/30イベント開催】山形・旧蚕糸試験場サウンディング!

建物は順次耐震改修が予定されており、長く使っていくための取り組みも進んでいます

東北初、公共R不動産流「サウンディング調査」を実施します!全国の自治体で行われているサウンディング調査(※1)。公共R不動産では、民間事業者へのヒアリングやアイディア募集に加え、遠方から地域の方まで誰でも参加できるオープンな対話を実施しています。
対象物件は本サイトでも紹介している「旧蚕糸試験場」。広大な緑地と、大きな木造の建物郡の活用を考えます。今回、現場視察会+トークイベントを開催しますので、少しでも興味のある方はぜひご参加ください!

※1 行政が公共施設の活用に関する検討や事業者の公募を行う前に、民間との対話を通してアイディアや事業の可能性を把握すること。

イベント時の様子。青々とした緑と何処か懐かしい建物、心地よい時間が流れます。
建物の中は、当時の記憶を残した大空間。さまざまな活用方法がありそうです。

 

もったいない産業遺産

対象物件は、山形県新庄市「旧蚕糸試験場(新庄市エコロジーガーデン)」。10ヘクタールもの緑豊かな敷地に歴史的な建物が並ぶ、日本離れしたような気持ちの良い場所です。一部活用されている場所もあり、休日にはマルシェや産直で賑わっていますが、それ以外はほとんど使われていません。。。こんなに素敵な空間なのにもったいない!ということで、新庄市では民間事業者による新しい運営方法を検討することになりました。

イベント型のサウンディング

それに先立ち、まずはこの場のポテンシャルを探るべく、現地視察会とトークイベントを開催します。実際に現地を見ていただき、その後、公共R不動産ディレクター馬場正尊のコーディネートで、おとなり秋田県で先駆的なまちづくりを実践される丑田俊輔氏(ハバタク株式会社代表)と、東海林諭宣氏(株式会社See Visions代表)をゲストにお迎えしたトークイベントを行います。お二人の取り組みにヒントを得ながら、この場の可能性をみなさまと探っていくような会にしたいと考えています。

【現地視察会+トークイベント】
■日程
2018年6月30日(土)
■場所
現地視察会:新庄市エコロジーガーデン(山形県新庄市十日町6000-1)
トークイベント:雪の里情報館(山形県新庄市石川町4-15)
■参加費
無料(懇親会込み)
※詳細は、文末を参照ください

【今後のサウンディング調査の予定】※6/14訂正

6月22日〜7月20日 提案募集 ※本サイトで掲載予定
6月30日      現地視察会+トークイベント
7月23日〜27日  民間事業者との対話

敷地は、北側4haの緑地と南側6haの緑地+建物郡。現在、駐車場整備も検討中

 

「旧蚕糸試験場(エコロジーガーデン)」とは?

旧蚕糸試験場のある新庄市は、山形県の北部に位置する中核市。四方を奥羽山脈や出羽山地に囲まれ、東西には最上川が流れるなど、雄大な自然環境を有しています。また、周辺地域は日本でもっとも雪深い場所として知られ、今年も4メートル以上の積雪量を記録しました。

そんな厳しい雪国の暮らしを調査するために、民俗学者の今和次郎が国から派遣され、「積雪地方農村経済調査所(通称:雪調)」を設置した歴史的な場所でもあり、雪国の文化を色濃く残す地域です。今回の対象物件である「蚕糸試験場」は、蚕産業の振興によって東北の暮らしを支えるため、昭和初期に農林水産省の研究所として建設された建物です。2001年に閉所、2013年には敷地全体が文化財に登録されました。

その後、施設は新庄市に引き取られ、産地直売所やバイオマス研究所などの環境に配慮した施設「新圧市エコロジーガーデン」として一般開放されました。2012年には、有志のプロジェクトチームが月に1回敷地全体を使ったマルシェをはじめ、今では毎回2000人以上が訪れる人気イベントに成長しています。2015年からは、建物の一部を活用したカフェやギャラリーがオープンするなど、徐々に地域内外の人に愛される施設に育っています。

しかし、その大きさ故に、活用されていない場所が多いのも事実。施設の維持管理費は、市の財政を圧迫しており、運営を続けられなくなることも懸念されています。そこで市では、この状況を打破するために、民間事業者による施設の有効活用を検討することになりました。

マルシェの様子。敷地全体が市民に開放され、公園のように使われています。
普段は少し寂しい様子。今年度より1棟ずつ耐震改修を予定しています。

 

活用アイディアは自由自在!

公共施設の活用可能性を検討するサウンディング調査。サウンディングとは、行政の考えと民間のアイディアをすり合わせる作業ですが、実は今回、市が決めている活用用途や条件はほとんどありません(笑)。興味を持っていただいた企業や個人の方々と対話しながら、より良い活用へ導いていきたいと考えています。

提案を受け付ける範囲も、建物一棟から敷地全体まで設定は自由。産直があるメリットを活かした地産地消型の食のコンテンツ、趣のある建物を活かしたホテルやサテライトオフィスなども可能性がありそうです。あるいは、豊かな自然を活かした環境・教育系の施設、敷地全体をつかったグランピングも良いかもしれません。様々な妄想が広がる本施設ですが、地域の方も、来訪者も楽しめるような場所であり、それが経済的にも成り立つ。そんな三方よしの企画を探っていきたいです。

周辺地域の方はもちろん、地方での新たな観光やビジネスの拠点づくりを考えている方など、様々な方にご参加いただければと考えています。詳細は以下の通り。今後も続々と速報をお伝えできればと思いますので、ぜひご参加ください!

 

【現地視察会+トークイベントの詳細】

■日程
2018年6月30日(土)

■場所
現地視察:新庄市エコロジーガーデン(山形県新庄市十日町6000-1)
トークイベント:雪の里情報館(山形県新庄市石川町4-15)
※山形新幹線終点の「新庄駅」から車で10分ほど

■参加費
無料 (懇親会込み)
※現地までの交通費、宿泊費等は実費となります。ご了承ください。

■定員
約30名

■ゲスト

馬場正尊氏(東北芸術工科大学教授、株式会社オープン・エー代表
丑田俊輔氏(ハバタク株式会社 代表
東海林諭宣氏(株式会社See Visions代表

 

■当日スケジュール
2018年6月30日(土)
12:50    現地集合
13:00-13:50 現地視察・移動 @エコロジーガーデン
14:00-16:00 トークイベント @雪の里情報館
16:00-17:00 懇親会

■参加方法
以下のメールアドレスに以下の情報を記載の上ご連絡ください。
・ご氏名
・ご職業
・ご参加の理由
Mail:syoukou@city.shinjo.yamagata.jp
担当:新庄市商工観光課 尾上
締切:2018年6月25日(月)

 

【施設概要】

■敷地概要
北側エリア:約4ヘクタール
南側エリア:約6ヘクタール

■南側エリア概要
建物番号② 旧庁舎 約259㎡
建物番号③ 旧第一貯蔵庫、第二貯蔵庫 約259㎡
建物番号④ 旧実験室 約224㎡
建物番号⑤ 旧会議室 約93㎡
建物番号⑥ 旧作業室 BF約58㎡ 1F約335㎡ 2F約315㎡
建物番号⑦ 旧第一資材質 1F約293㎡ 2F約290㎡
建物番号⑧ 旧圃場管理室(現在:一部カフェ・ギャラリー)BF約99㎡ 1F約310㎡ 2F約290㎡
建物番号⑨ 旧第一農機具庫(現在:産直)1F約294㎡ 2F約290㎡

※参考図面(例:旧作業室)

■参考資料

新庄市エコロジーガーデン概要 

第4期新庄市エコロジーガーデン利用計画

キトキトマルシェ

PROFILE

塩津 友理

Open A/公共R不動産。1987 年生まれ。昭和女子大学大学院修了。2012年Open Aに入社し、書籍やウェブの編集等に携わる。共著書に『RePUBLIC 公共空間のリノベーション』『PUBLIC DESIGN 新しい公共空間のつくりかた』『団地に住もう! 東京R不動産』など。

連載

すべての連載へ

公共R不動産の本のご紹介

クリエイティブな公共発注のための『公募要項作成ガイドブック』

公共R不動産のウェブ連載『クリエイティブな公共発注を考えてみた by PPP妄想研究会』から、初のスピンオフ企画として制作された『公募要項作成ガイドブック』。その名の通り、遊休公共施設を活用するために、どんな発注をすればよいのか?公募要項の例文とともに、そのベースとなる考え方と、ポイント解説を盛り込みました。
自治体の皆さんには、このガイドブックを参照しながら公募要項を作成していただければ、日本中のどんなまちの遊休施設でも、おもしろい活用に向けての第一歩が踏み出せるはず!という期待のもと、妄想研究会メンバーもわくわくしながらこのガイドブックを世の中に送り出します。ぜひぜひ、ご活用ください!

もっと詳しく 

すべての本へ