誰でも参加可!廃校活用コンテスト
旧精進小学校

精進湖キャンプ
Japan Shoji全景!(出所:精進湖キャンピングコテージ)

対象は「東洋のスイス」精進湖エリアの廃校

富士河口湖町にてあるようでなかった、賞金付きのアイディアコンテストを開催中です!提案対象は、5年前に135年の歴史に幕を閉じた精進(しょうじ)小学校。富士五湖の一つである精進湖の湖畔に位置し、建物は平成2年築。明治時代には、日本で最も富士山が美しく見える東洋のスイス「Japan Shoji」と称されたリゾートで、精進小学校の2階からもくっきりとそびえる富士山が望めます。

住民主体でのコンテスト企画

これまで、この小学校をなんとか活用しようと、協議会を中心に議論を繰り返してきました。が、なかなか決め手がなく、内部の人だけでは活用のアイディアも限られてしまい、持続可能な運営が難しい状況でした。そこで今回、協議会発案で全国から面白いアイディアを募集してみようという運びになったそうです。賞金付きって珍しいですが、住民のみなさんから出た意見だったからこそ実現したんですね〜。

アイディアはワンフレーズでも応募可!?

コンテストの形式は至って自由。応募するのにはなんの条件も、制約もありません。「こんなのいいんじゃないかな」というアイディアをメールの1文から応募OKです。もちろん、お手元のメモ用紙に描いたスケッチの写真を添付したらもっとイメージが膨らむでしょうし、企画書を作り込んで送れば、更に受賞確率は上がるはず。どこまでやるかはあなた次第。

一次選考、二次選考で勝ち進んだ案が公開プレゼンへ。最終選考は優秀作品の提案者を招待してのシンポジウム形式で行われるそうで、ファイナリストまで残れば、雪化粧した霊峰富士を拝めるご招待券が獲得できるということですね。そして、大賞には賞金10万円が用意されています!

注意事項!

注意したいのは、今回求めているのはあくまで「アイディア」だけということ。事業化が目的ではないので前のめりすぎは禁物です。ここで出たアイディア次第で、その後事業者募集の準備に入ることになります。

また、フリースタイルなコンテストではありますが、要項と合わせて公表されている住民アンケートがポイント。これを参考に地元の方の意図を汲んだ提案にするとヒット率が高くなるはず。アンケートでは現行用途である「地域交流施設」として使いたいというニーズが高いことから、外向けの施設ではなく、地域の方も引き続き使えるものが求めてられているようです。

とにかく参加ハードルが非常に低くオープンなこのコンテスト。いつも「私は事業家でも建築家でもないし…」と、コンテストなんて関係ないと思っているあなたも、1分足らずで参加できちゃうので、ぜひ息抜きに、腕試しに、アイディアを考えてみてください!

PROFILE

菊地 マリエ

公共R不動産/アフタヌーン・ソサイエティ。1984年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。日本政策投資銀行勤務、在勤中に東洋大学経済学部公民連携専攻修士課程修了。日本で最も美しい村連合特派員として日本一周後、2014年より公共R不動産の立ち上げに参画。現在はフリーランスで多くの公民連携プロジェクトに携わる。共著書に『CREATIVE LOCAL エリアリノベーション海外編』。

連載

すべての連載へ

公共R不動産の本のご紹介

クリエイティブな公共発注のための『公募要項作成ガイドブック』

公共R不動産のウェブ連載『クリエイティブな公共発注を考えてみた by PPP妄想研究会』から、初のスピンオフ企画として制作された『公募要項作成ガイドブック』。その名の通り、遊休公共施設を活用するために、どんな発注をすればよいのか?公募要項の例文とともに、そのベースとなる考え方と、ポイント解説を盛り込みました。
自治体の皆さんには、このガイドブックを参照しながら公募要項を作成していただければ、日本中のどんなまちの遊休施設でも、おもしろい活用に向けての第一歩が踏み出せるはず!という期待のもと、妄想研究会メンバーもわくわくしながらこのガイドブックを世の中に送り出します。ぜひぜひ、ご活用ください!

もっと詳しく 

すべての本へ