サウンディング@横浜
急な坂スタジオ

急な坂スタジオ1
さすが結婚式場だっただけあって、デカい!

最近なにかと話題の多い横浜

旧関東財務局をDeNAベイスターズが活用することが決定し、旧第一銀行がYCCとしてお洒落なコワーキングやカフェに大変身。いよいよクリエイティブ都市の本領発揮な横浜で、またまた出ましたおもしろ物件「急な坂スタジオ」。その名の通り、中央図書館から野毛山動物園に向かう途中の、急な坂道の中腹にある建物です。

元々は「老松会館」といって、市民博物館や結婚式場として地域に愛されてきた施設だそうな。2005年に閉館した後、舞台芸術の創造拠点としてNPOが運営を行っていますが、この度、その貸与期限が近づき、次期の利用方法について横浜市がサウンディングを行うことに。

ところで、「サウンディング」って知ってますか?

サウンディングとは、自治体が事業者を公募する前段階で、施設をどんな風につかったらよいか、利用希望者から広くアイディアを聞くプロセスのこと。そんなの普通じゃん、って気もしますが、一般的には、まず自治体で使い方を決めてから事業者の募集を行うのに対し、こんなにオープンに、そもそもの使い方の可能性を議論できる場があるなんて、画期的なのです!

アイディアの前提条件

と、いうわけでこの施設の未来を語るプロセスへの参加者を募集しています。対象となるのは、スタジオ4室、コミュニティルーム1室、ホール1室、和室1室にサロン付きの1〜2階、約1500㎡。巨大です。ここで、市が想定しているのは以下の条件を満たすような事業。

①創造界隈の形成に資する活動
②ワークショップなど地域・市民とアーティスト・クリエーターとの交流
③「子どもたちの創造性を育む」クリエイティブ・チルドレン(次世代育成)事業の実施

「おもしろい公募ってないかな〜」と待っていたあなた!自分で使い方から提案できちゃうんです。妄想をカタチにするチャンスですぞ〜。

PROFILE

菊地 マリエ

公共R不動産/アフタヌーン・ソサイエティ。1984年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。日本政策投資銀行勤務、在勤中に東洋大学経済学部公民連携専攻修士課程修了。日本で最も美しい村連合特派員として日本一周後、2014年より公共R不動産の立ち上げに参画。現在はフリーランスで多くの公民連携プロジェクトに携わる。共著書に『CREATIVE LOCAL エリアリノベーション海外編』。

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公共R不動産の本のご紹介

クリエイティブな公共発注のための『公募要項作成ガイドブック』

公共R不動産のウェブ連載『クリエイティブな公共発注を考えてみた by PPP妄想研究会』から、初のスピンオフ企画として制作された『公募要項作成ガイドブック』。その名の通り、遊休公共施設を活用するために、どんな発注をすればよいのか?公募要項の例文とともに、そのベースとなる考え方と、ポイント解説を盛り込みました。
自治体の皆さんには、このガイドブックを参照しながら公募要項を作成していただければ、日本中のどんなまちの遊休施設でも、おもしろい活用に向けての第一歩が踏み出せるはず!という期待のもと、妄想研究会メンバーもわくわくしながらこのガイドブックを世の中に送り出します。ぜひぜひ、ご活用ください!

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