プロジェクト
× さいたま市
公共R不動産 ✕ さいたま市
公共R不動産がピックアップする物件
公共R不動産がピックアップする物件 「旧大宮図書館活用」プロジェクト

さいたま市 旧大宮図書館のサウンディング募集を開始!

大宮駅東口周辺まちづくりの起点

大宮駅周辺のまちづくりの将来像「大宮駅周辺地域戦略ビジョン」に基づき、「公共施設再編による連鎖型まちづくり」に取り組んでいるさいたま市。その一環として、知の拠点としての役割を果たしてきた大宮図書館が、新市役所へ機能移転しました。

引っ越しを完了した図書館ですが、跡地の計画は隣接する市立博物館とセットで考えたいため、まだ今後の計画が決まっていない状況。氷川参道の緑豊かなケヤキ並木が目の前にある立地、地域の方々にに愛されてきた個性的な建築…すぐに解体してしまうのもったいない!
ということで、この「旧大宮図書館」を暫定的に活用するため、まずはどのような事業者さんが活用に興味があるのか?また、どんな条件であれば活用できるのかを探るためのサウンディング調査を実施することになりました。

氷川参道沿いに建つ、緑豊かな立地と建築のポテンシャル

まず、なんといってもこの物件の魅力はこの立地。大宮の象徴でもある武蔵一宮氷川神社の参道沿いに建っています。氷川参道は、普段から、お散歩やランニング、木陰でご飯を食べたりと、様々な方が日常を過ごすような場所。そんな参道エリアの象徴でもあった旧大宮図書館には、きっと、多くの市民の方が愛着を持っているはずです。せっかくなら、その記憶を継承し、これからもたくさんの市民の方々が気軽に立ち寄り、おもいおもいの時間を過ごせるような場所になったらいいなぁ、と思います。

建物自体も魅力のひとつ。外観を特徴付けているのが、参道側にぽこっと飛び出ている、3階の図書室。内側からも、窓から大きなケヤキの木の緑が真っ正面に見える気持ちのいい空間です。そして、なんとかうまく活用できたら、と思うのが、参道に面した1階の個人貸出室。ここにテラスなんかがあって、もっと参道側に開いて、通りからつながるようにできたらどんなに素敵でしょう!。この物件の価値をさらに高めていくポイントはいかに参道とつながっていくか、だと思います。氷川神社の歴史・文化・自然的な文脈をくみとって、参道との関係性や、外部空間の使い方も、一工夫したいところです。

一部しか使えない方も、まるっと借りたい方も

他にも、広々と開放的な屋上や、シアター機能をもった地下1階など空間のバリエーションが豊富です。個室も多いので、細かく区分けたり、広く使ったりもできるつくりになっています。が、建物をまるっと使うのはちょっとしんどい大きさであることも確か。市としては、どのような賃貸方針にするかも検討していかねばならないので、今回のサウンディングでは、1テナントとして入居を検討している方も、まるっと借りて、色々なテナントと世界観をつくっていきたいという方、どちらかのご意見もうかがいたいです。

もちろん、単独での応募も、JV(ジョイントベンチャー、共同提案)も可能。サウンディングの目的は、旧図書館のポテンシャルを最大限引き出してくれる事業者とその活用案を実現すべく、公募要項の条件を整理していくことなので、事業者のみなさまは、遠慮せず、やりたいこと、できないことをどしどし教えていただければと思います。ここでのご意見は、事業者選定の際の審査とは一切関係ありませんので、ご安心くださいね。

サウンディング募集のポイント

そんな、ポテンシャル満点な推し物件ではあるものの、注意すべきポイントも。

・まず、施設が老朽化しており設備の修繕が必要な状況であること。こちらが最大の懸念点。設備改修に係る費用は添付資料の通り、トータルで約5千万円。こちらが、現時点の要項では事業者負担となっています。

・利用期間は5年を想定していること。(隣接している美術館のその後の活用方針により、5年後以降も再契約は可能)

・さいたま市国際観光協会がテナントとして入居する予定であること。観光協会より430㎡ほど使いたい、という要望があり、どこかしらで場所を確保してほしいとのこと。施設を共用することで、何らか事業で連携できたりするようなら、そんな提案もウェルカムのようです。

ただし、サウンディング段階ですので、契約方法・期間・想定賃料・費用負担・運営スキームについても提案を受け付けます。公募条件にも反映される可能性がある内容ですので、この機会を逃さずに積極的に提案しましょう!

<今後のスケジュール>

・サウンディング提案受付期間  令和元年9月19日(木)〜10月31日(木)
・事業者向け現地説明会     令和元年10月2日(水)
・ヒアリング          令和元年11月5日(火)、6日(水)
・結果の公表          令和元年11月上旬(予定)
・事業者の公募期間       令和2年2月〜3月(予定)
・優先交渉権者の決定      令和2年5月(予定)
・事業実施期間         令和2年6月以降

新たな可能性を探るトークイベントも開催

来週末の9月29日(日)にはさいたま市大宮駅東口まちづくり事務所、アーバンデザインセンター大宮(UDCO)主催のパブリックミーティングを開催予定。

ゲストには神戸三宮にて、EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKETKITANOMADの企画運営をしている神戸R不動産の小泉寛明さん、氷川神社権宮司の東角井真臣さん、さいたま市PPPコーディネーターの宮本恭嗣さんをお迎えし、UDCOの藤村龍至さんにモデレーターを務めていただき、この場所のポテンシャルを引き出す新たな可能性について、会場も巻き込んでディスカッションします。

氷川参道周辺エリア・旧大宮図書館をテーマとしたこちらのイベントも、合わせてご参加ください!

◯トークイベントの詳細はこちらから。
○事業者説明会の詳細はこちらから。(さいたま市HP)
◯サウンディング募集の詳細はこちらから。(さいたま市HP)

ステータス:募集終了
所在地:さいたま市大宮区高鼻町2-1-1
交通:JR大宮駅から徒歩12分
価格:未定
面積:敷地面積2,534㎡、延床面積3,521㎡
期間:2019.9.19〜2019.10.31(サウンディング募集受付期間)
募集要項:旧大宮図書館施設活用についてのサウンディングを実施します!
問い合わせ先:さいたま市都市局 都心整備部 大宮駅東口まちづくり事務所

PROFILE

菊地 純平

OpenA/公共R不動産/NPO法人ローカルデザインネットワーク。1993年生まれ。芝浦工業大学工学部建築学科卒業。筑波大学大学院芸術専攻建築デザイン領域修了。2017年にUR都市機構に入社し、団地のストック活用・再生業務に従事。2019年にOpenA/公共R不動産に入社。また、2015年より静岡県東伊豆町の空き家改修、まちづくりプロジェクトに携わる。

連載

すべての連載へ

公共R不動産の本のご紹介

クリエイティブな公共発注のための『公募要項作成ガイドブック』

公共R不動産のウェブ連載『クリエイティブな公共発注を考えてみた by PPP妄想研究会』から、初のスピンオフ企画として制作された『公募要項作成ガイドブック』。その名の通り、遊休公共施設を活用するために、どんな発注をすればよいのか?公募要項の例文とともに、そのベースとなる考え方と、ポイント解説を盛り込みました。
自治体の皆さんには、このガイドブックを参照しながら公募要項を作成していただければ、日本中のどんなまちの遊休施設でも、おもしろい活用に向けての第一歩が踏み出せるはず!という期待のもと、妄想研究会メンバーもわくわくしながらこのガイドブックを世の中に送り出します。ぜひぜひ、ご活用ください!

もっと詳しく 

すべての本へ