新時代へ漕ぎ出す学び場
旧片浜小学校

小学校上空から空撮。駿河湾が眼前に迫る

海沿いの小学校

富士山を望みながら、駿河湾に打ち寄せる波が時を刻み続ける街。雪が降らない暖かな気候と豊かなサーフスポット、そして山と海の幸に恵まれた土地柄から「シズフォルニア」の異名を持つ牧之原市。ここは都会に比べ、時間の流れが贅沢なところです。

今回紹介する物件は、海に臨む立地の旧片浜小学校。この廃校を活用して、地域の人々や子ども達の「新しい教育・人づくり」となる拠点の企画・運営を行う事業者を募集しています!

 

あれも、これも、交流拠点!

かつては茶やモノづくりで名を馳せた牧之原ですが、産業構造の変化により人口は減少傾向に。その為、今回の募集では「大人から子どもまでが体験・実践を通じて、自立した産業や考える力を養う教育などを得る拠点」、つまり子どもにとって魅力ある教育環境であり、大人にとっては産業を生み出すビジネス教育に資するような施設の提案が求められています。教育系の事業者はもちろん、幅広くクリエイティブなマインドを持った企業さんが実験的に参入しても面白しろいことができそうな条件ですね!

例えば教育×ビジネスの可能性として…

・環境の良い場所を求めるIT系企業が、自社オフィスを兼ねたコワーキングスペースを運営。地域の子どもたちや学生を対象にプログラミング教室の開催し、そこから起業するところまで支援する。

・旅行者と地域の交流拠点となるようなワークショップスペースを運営。ものづくりの技術を持った職人が講師となり、旅行者と地域の子ども達が一緒になって技術を学ぶ場をつくる。

などなど。様々な可能性が考えられ、実際どんな提案が出てくるのか楽しみですね!

 

民間も市も自分のことは自分で負担

まず建物の構成について。2棟の校舎はいずれもRC造3階建て。南北方向に並列して配置され、間に中庭があります。

南棟は、市民活動の会議室を設けることを、貸付の条件としており、市はその費用として、年間420万円を支払うこととなります。 運営事業者は、北棟を中心に提案した事業を展開し、運営費に関しては、事業者の自主事業については市の財政に頼らない独立採算が前提。つまり事業運営、プログラムの企画・実施、施設の維持管理、光熱水道費が事業者負担となります。

 

現地説明会は8月23日とお盆明けすぐ!興味がある方は、ちょっとお急ぎくださいね!

PROFILE

菊地 マリエ

公共R不動産/アフタヌーン・ソサイエティ。1984年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。日本政策投資銀行勤務、在勤中に東洋大学経済学部公民連携専攻修士課程修了。日本で最も美しい村連合特派員として日本一周後、2014年より公共R不動産の立ち上げに参画。現在はフリーランスで多くの公民連携プロジェクトに携わる。共著書に『CREATIVE LOCAL エリアリノベーション海外編』。

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